こんにちは、リコです。
離婚事件は、やはり子どもがいると格段に難易度が上がります。
いずれかの配偶者が、
子どものことなんか知らねえよ。
っていうクズならともかく、双方が子どものためを思っているのであれば、なんかうまく話し合える気がしますよね?
だけど、実際はなかなかそううまく行かないんですよね。
なぜなら、妻と夫とで「子どものため」の意味が違うからです。
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妻がいう「子どものため」の意味
多くの場合、離婚の際に子どもを引き取るのは妻です。
妻には、これから子どもを育てて行かないといけないという責任があります。
その妻の最優先事項は、当然ながら子どもです。
親がどんなに苦労してでも、子どもには良い環境を作ってあげたい、いや、あげるべきだ、と思っています。
そんなわけで、妻がいう「子どものため」というのは、子どものためなら親はどんな犠牲でも厭わない、という意味であることが多いです。
夫がいう「子どものため」の意味
他方で、夫は、離婚した後は、妻と子どものいない生活が待っています。
当然、子どものことは大事で子どものためならなんでもしてやりたいと思っていても、夫には夫の生活がありますから、まずは自分の生活をしっかり整えて、余力があれば、子どものために使う、という発想になります。
なので、夫がいう「子どもために」というのは、まずは自分が最優先で、余裕があったら子どもに使う、という発想であることが多いです。
「子どものため」を巡る会話
そうすると、たいていこういう展開になります。
もっと婚姻費用払ってよ!子どものためでしょ!
いやいや、そんな払えないよ。俺の給料分かってるでしょ?
なんでよ。飲み代とか趣味とか色々削ればまだまだ出せるでしょ。子どものこと大事じゃないの?
もちろん大事だけど、俺には俺の生活があるし。
あんたの生活なんかどうだっていいのよ!子どもが最優先でしょ!!
無茶言うなよ。。。
違いの原因は?
やはりこの違いは、母性というか、実際に子どもを産んでいるかいないかに由来するのでしょうか。
とはいえ、構造的な問題もあると思うんですよね。
多くの場合、妻は夫に比べて収入が少なく、離婚したくても夫の収入に頼らざるを得ない状況が多いです。
だから、「子どものため」というのを除いても、1円でも多く支払ってもらいたい状況であることが多いと思うんですよ。
だから、逆の立場=夫が子どもを引き取って、妻が婚姻費用とか養育費を支払う、という場合に、本当に妻が自分の生活を犠牲にしてでも支払をするのかな、というのは、正直わかりません。
少なくとも、私が知っている妻(夫より高収入で、夫に子育てを任せていて、結局夫に子どもを取られてしまった)は、夫から請求されなければ、自発的に婚姻費用を支払おうとはしていませんでした。
だから、男女の違いというのももちろんあるのかもしれませんが、結局は、
お金を請求する側=1円でも多く欲しい=「子ども」の重みを強調することで1円でも多く引き出したい
お金を請求される側=1円でも減らしたい=「子ども」より自分を優先することで1円でも支払を少なくしたい
という図式が成り立っているのかなあ、と思っています。
無意識にやりがち
こんなことを言うと、
私はそんな、子どもをダシにするようなことしないわよ!!
とお叱りを受けそうなのですが、離婚協議では、子どもとお金をバーターにかけて有利な条件を引き出そうとするのは、よくあることです。
裁判所受けはめちゃくちゃ悪いですが。
これ、当の本人は、そんなこと全く思ってないんですよ、多分。
だけど、客観的に見ると、そういう状態になっているという・・・
典型的なのは、これですね。
婚姻費用を払わないなら、面会交流はさせません!
子どもに会わせてくれないなら、婚姻費用は払いません!
感情的には、そう思うのも無理ないと思うんですけどね。
だけど、客観的にみると、どちらも子どもとお金を天秤にかけちゃってますよね。
みなさんの中にも、無意識にこういう主張しちゃったことのある方いませんか?
カッコいい妻
こうやって見てくると、妻が何かにつけて「子どものため」というのは、
結局俺から1円でも多く搾り取りたいだけだろ!!
みたいな感じに思えてくるのですが、
じゃあいいわよ!あんたが十分なお金払ってくれないんなら、私が稼ぐから!!
と言わんばかりに、夫の別居後モリモリ収入を増やしている方がいまして。
実際に、夫の助けが一切ない中での子育てと仕事の両立はすごく大変だろうなあとは思うのですが、この方の「子どものため」は、重みがあるなあと思います。
いずれにせよ、「子どものため」という気持ち=子どもへの愛情には偽りはないと思いますので、どのケースでも、
離婚後も子どもが両親の愛情を感じられる環境が整うといいなあ。
と思っています。