【離婚事件】相手の弁護士は敵じゃない

こんにちは、リコです。

日々離婚相談を受けていると、

相談者
相談者

相手の弁護士、本当に嫌味な奴なんですよ!

とか、

相談者
相談者

あれは老獪ですね。ロクな死に方しませんよ。

とか、相手の弁護士に対する敵意をむき出しにする方を多くみかけます。

まあ、対立している相手の代理人なんだから、そう思ってしまうのも無理ないですよね。

だけど、相手の代理人の弁護士って、実は本当にありがたい存在なのです。

そこで、この記事では、相手に弁護士がいることによるメリットについて書いてみようと思います。

メリットその1:相手から直接連絡を受けることがなくなる

これ、結構なメリットじゃないですか?

自分だけが代理人に弁護士をつけた場合

依頼される方の多くは、弁護士をつけると、もう直接自分で相手と連絡を取らなくていい、ということに安心感を持たれます。

だけど、この場合、相手に伝えるのは、

弁護士
弁護士

私が代理人になったので、もう◯◯さんには直接連絡しないでくださいね。

っていうお願いであって、強制力はありません。

なので、

相手
相手

は?なんでそんなこと言われなきゃいけないわけ?自分の嫁に連絡取るくらい自由だろ。

みたいに思われると、言うことを聞いてもらえず、弁護士がついた後でも構わずに直接連絡をされるリスクがあるのです。

相手も代理人に弁護士をつけた場合

お互いに弁護士をつけると、お互いに「直接連絡しないでね。」とお願いし合う形になり、弁護士同士で連絡を取り合うのが基本になります。

このときに、自分の依頼者が

依頼者
依頼者

は?そんなお願い知らねえよ。

とか言って、相手に対して直接連絡を取ると、

相手の弁護士からめちゃくちゃ怒られる

ことになるので、弁護士は、自分の依頼者に対して、勝手に相手に直接連絡を取らないように、強く言い聞かせます

弁護士
弁護士

絶対、やめてね。

(じゃないと代理人降りるわよ?)

みたいな。

なので、結果として、相手に弁護士がついていない場合よりもついている場合の方が、相手から直接連絡を受けるリスクが格段に減るのです。

メリットその2:冷静な話し合いが期待できる

一応弁護士をつける意味というか、目的はこれですよね。

当人同士じゃ感情的になってまともに話し合いができないからこそ、弁護士に依頼するわけです。

自分だけが代理人に弁護士をつけた場合

だけど、いくら弁護士が相手に働きかけても、相手が感情的で、

相手
相手

絶対絶対絶対離婚に応じません!

みたいな状況だと、取りつく島もありません。

事実上話し合いは無理なので、淡々と裁判に向けた手続を進めるほかありません。

相手も代理人に弁護士をつけた場合

もちろん、相手が弁護士をつけたとしても、話し合いで合意に達しないことは当然にあります。

だけど、単に感情的に

相手
相手

ヤダヤダヤダ!!!

みたいな話ではなく、

弁護士
弁護士

こうでああでこういう理由なので、そちらの提案はお受けできません。

という形で話し合いが進むので、こちらとしては、相手の拒絶の理由がわかって、場合によっては、譲歩を検討することもできるかもしれません。

そうすると、だんだんお互いの譲れない点、妥協できる点が見えてくるので、裁判になる前に話し合いで決着がつく可能性が高まります

そして、結果的に手続が早く終わることが期待できます。

メリットその3:説得してもらえる

最大のメリットはまさにこれです!

自分だけが代理人に弁護士をつけた場合

代理人が一生懸命、

弁護士
弁護士

離婚に応じた方がいいですよ。

離婚に応じてもらえないと、こうなっちゃいますよ。

逆に今離婚に応じてくれたら、こんな良いことがありますよ。

と働きかけても、所詮は対立当事者の代理人なので、

相手
相手

敵の言うことなんか信じられるか!

みたいに思われがちです。

相手も代理人に弁護士をつけた場合

だけど、自分が選んだ弁護士から、

弁護士
弁護士

この条件で離婚に応じた方がいいわよ。

裁判になったらここまで条件悪くなるから、だったら今すぐに応じた方が良くない?

とか言われたら、だいぶ受け入れやすくなりますよね。

相手に弁護士がついた途端に、話し合いが加速して、解決が早まることは良くあることです。

特に相手が非常に頑なで、法律的に到底受け入れられないような主張をしているケースでは、たいていの場合、相手の弁護士は、相手の言い分を主張しつつ、裏では必死に相手を説得しています

なので、こちらからすると、

私

は?こんな主張してきて頭おかしいんじゃないの?

と頭に来るようなめちゃくちゃな書面が出てきた直後に、相手の態度が変わることが結構あるのです。

思えば、相手の弁護士が出してくるめちゃくちゃな書面は、

相手の弁護士
相手の弁護士

とりあえず、言いたいことは全部吐き出しましょう。でも結局これは裁判所には受け入れられない主張だから、スッキリしたら、きちんとルールに従いましょうね。

と散々説得した後の、相手の最後の叫びなわけです。

最近の事例

つい最近も、これまで2年以上もの間、

妻

絶対絶対絶対夫には子どもを会わせられない!

と主張していた妻が、突然

妻

試しに会わせてみてもいいです。

と言って、一同ビックリ!みたいなケースがありました。

このケースでも、妻が主張してくる会わせられない理由が、こちらからすると1個も納得できないもので、ほとんど単なる言いがかりみたいなものだったのですが、直近で出された理由が、

私

本気で頭おかしくなっちゃったのかな?

と思わず心配したくなるような、言いがかり度MAXな内容だったのです。

なので、我々も調停委員もすっかり諦めモードで、

一同
一同

もう審判しかないですかね。。。

という雰囲気でした。

※ 審判というのは、裁判官が結論を下す手続で、婚姻費用や面会交流などについて調停で話し合いがまとまらない場合に、審判に進みます。だけど、面会交流については裁判官が「しなさい」と言っても実施を強制することはできないので、実効性が低いのです。

ところが、まさかの急展開。

調停委員も調査官も、我々もみんなビックリ。

調停委員
調停委員

待ち時間に、相手の代理人が随分本人を説得してくれたみたいですよ。

それから、全員で手を合わせて、相手の弁護士に感謝の祈りを捧げましたよ、こんな感じで。

まとめ

どうですか?

相手の弁護士は、敵じゃないんですよ。

むしろ、神!!(時と場合によっては)

そんなわけで、相手が代理人に弁護士をつけると、

  • 直接相手から連絡されることがなくなるし、
  • 冷静な話し合いができるし、
  • 頑なな相手を説得してもらえます。

良いことづくめですね!

なので、いたずらに相手の弁護士を毛嫌いするより、

妻

味方がひとり増えた!ラッキー!!

くらいに思っていいんじゃないでしょうか。

その方が、離婚紛争の最中にあっても、少しでも心穏やかに過ごせるのではないかと思います。

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