どのくらい別居したら離婚できるのか問題

こんにちは、リコです。

離婚を希望される方には常々お伝えしていることですが、別居は離婚の第一歩です。

そうすると、必ず聞かれるのがこの質問。

相談者
相談者

どのくらい別居したら、離婚できますか?

というわけで、この記事では、この問題について書いてみたいと思います。

前提

この質問の話に必要になる前提知識を簡単にまとめてみます。

  • 離婚の手続きは、協議→調停→訴訟(裁判)の順に進む。
  • 調停までは話合いなので、お互いが納得すれば、別居期間に関係なく離婚できる。
  • 裁判でも和解すれば、別居期間に関係なく離婚できる。
  • 裁判で和解ができないときに、裁判官が離婚させるかどうかを判断する。
  • 裁判官は、離婚させるかどうかを判断する際に別居期間がどのくらいかを考慮に入れる

(この点については、「【離婚したい】離婚訴訟の戦い方」という記事で詳しく書いていますので、必要な方は、こちらもご参照ください。)

質問の答え

人による。以上。

・・・ごめんなさい、いきなりイラっとさせてごめんなさい(汗)

でも実際のところ、人によるとしか言えないんですよね〜

法律で明確に何年、とか決められているわけではないので、最終的には判断する裁判官の感覚次第になってしまうのです。

私

似たようなケースでも、当たる裁判官によって全然反応が違ったりすることもあります。

とはいえ、自分たちのケースではどうなのかを考えていただくための判断要素をいくつか挙げてみたいと思います。

判断要素

それぞれのケースでどのくらいで離婚が認められそうかを判断する際に考慮しているのは、だいたいこんな感じです。

同居期間

まず最初に確認するのは、ここですかねー。同居期間の長短

例えば、別居期間が2年の夫婦が2組いたとして、1組は同居期間が1年、もう1組は同居期間が20年だとすると、2年の重みはだいぶ変わってきますよね。

私

同居期間1年だったら、2倍の別居期間があるんだから、十分じゃない?

同居期間20年だったら、別居期間2年なんて全然足りないよね。

離婚理由の有無

本来、真っ先に検討すべきはこっちのはずなんですけどね(汗)

離婚が認められる場合として民法770条1項に規定されている事由があるかどうか

不貞行為の有無

この点も、詳細は上記記事に記載していますが、多くの人に関係がありそうなのは、不貞行為があるかどうか

離婚したい理由が配偶者の不貞行為にある場合には、それだけで離婚理由に該当するので、別居期間が短くても離婚が認められる可能性は高まります。

私

もっとも、一口に不貞行為といっても、何年にもわたる悪質なものから、たった1回だけの遊びまでバリエーションがあるので、1回だけの浮気の場合には、ある程度別居期間がないと、離婚が認められない場合もあるようです。

とはいえ、通常裁判にまで発展するケースでは、それ以前の協議・調停を経て、ある程度(1〜2年)の別居期間が経過しているのが通常なので、そもそも裁判段階でほとんど別居期間がないというケース自体がごく稀であると思われます。

他方で、離婚したいと思っている本人が不貞行為をした場合には、離婚原因を作った張本人=有責配偶者になってしまうため、相当長期間別居しないと離婚は認められなくなります。

(なんで有責配偶者だと長期間の別居が必要になるのかについては、「好きな人ができたので離婚したいという人へ」という記事をご参照ください。)

有責配偶者の場合にどのくらいの別居期間が必要かについても結構人によって意見が違ったりするのですが、最低5年以上くらいですかねー。

とあるケースでは、別居後7、8年くらいで訴訟提起した有責配偶者に、

裁判官
裁判官

ちょうどいい時期に訴訟提起しましたね。

と言っている裁判官がいました。

最近では、昔に比べて必要な別居期間が短くなっていると言われているのですが、それでも子どもがまだ小さかったりすると、

裁判官
裁判官

10年は必要だよね。

裁判官
裁判官

子どもが成人するまではダメだよね。

という判断もあり得ます。

自分の依頼者がガチガチの有責配偶者である場合には、とりあえず5年以上は経過してからの訴訟提起をオススメしますかねー。

不貞行為以外の理由の有無

不貞行為以外の理由については、基本的には、「婚姻を継続し難い重大な理由」に該当するかどうかで判断されます。

そうすると、やはり濃淡はありますよね。

離婚したい理由が、配偶者による深刻なDVとかだったら、多分裁判官も

裁判官
裁判官

早く離婚させなきゃ・・・!

って思うんじゃないかな、と思うのですが、掃除が下手とか、いびきがうるさいとかだと、

裁判官
裁判官

そんな理由で簡単に離婚なんか認められないよ。

って思うんじゃないかな、と思うのです。

双方の経済状況

裁判所は、意に反して離婚させられることになる当事者の経済状況を結構気遣ってくれます。

そうすると、

が離婚希望→が専業主婦→離婚するとが経済的に困る可能性→離婚を認めにくい

が離婚希望→は会社員→離婚してもが経済的に困る可能性低い→離婚を認めやすい

という図式が出来上がります。

裁判官
裁判官

妻からの離婚請求の場合、別居期間短くても認めちゃうよね〜

みたいな。

裁判官がこんなこと言っていたらしい、という話

だいたいの判断要素は上記のとおりなのですが、あとは、誰かが、

裁判官
裁判官

別居期間が3年未満だと、他方が離婚したくないって言ってる時に離婚判決を書くのは躊躇するよね

って言ってたらしいよ。っていう話。完全に伝聞ですが(汗)

まとめ

以上を踏まえて、だいたいの感覚としては、ある程度同居期間が長い場合には、

  • 他方が頑なに離婚を拒否していれば、3年くらい
  • 有責配偶者の場合には、訴訟提起までに5年以上

の別居期間は必要かなあ、というのが私の印象です。

もっとも、この点も弁護士によっても結構感覚が違ってて、

私

そんなに短い別居期間で離婚が認められるわけないじゃん!

と思う場合でも、

弁護士
弁護士

余裕でしょ!

みたいな感じで訴訟提起されることもあります。

この点は、やはり普段から離婚事件を多く取り扱っている弁護士と、そうでない弁護士とで感覚のズレがあるかなあ、という印象です。

とはいえ、

相談者
相談者

そんなに何年も待てません!一刻も早く訴訟提起してください!

という方もいらっしゃると思いますし、別居期間が足りなくても和解で離婚できる可能性は十分ありますので、ご自身の気持ちや弁護士の感覚を踏まえて、納得のいく対応をしてもらえる弁護士を探すのが良いかと思います。

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