離婚相談はお早めに

こんにちは、リコです。

日々離婚相談を受けている私ですが、ご相談の中には、

私

なんでもっと早く相談に来てくれなかったのー!!

と思うものも結構あります。

そこで、この記事では、そんなご相談の事例紹介をしつつ、早めの相談をおすすめしたいと思います。

手遅れ感満載のご相談事例

事例その1:父を親権者として離婚した後に親権者を変更したいというご相談

これ、本当にやめてくださいね!

母

だってとりあえず早く離婚したかったんだもん。

親権なんて後から変更すればいいでしょ?

みたいなノリでご相談に来られると、途方に暮れますよね・・・

なぜかというと、一度決まった親権者を変更するのは、とっても大変だからです。

私

いかに大変かは、「親権は簡単に諦めちゃダメ」という記事で力説しています。

事例その2:別居後長期間が経過した後に監護者指定をしたいというご相談

こちらは、事例1よりも手前のタイミングでの話になります。

監護者指定というのは、別居後離婚成立までの間に子どもと同居して子どもを監護する親を指定する手続で、別居時に子どもと離れ離れになってしまった親が、自分を監護者にして、子どもを返して欲しいということで起こす手続になります。

私

監護者に指定されると、ほぼそのまま離婚時に親権者となるので、監護者指定は親権争いの前哨戦といえます。

監護者をどちらに指定するかは、以下の二つの観点から判断されます。

  1. 子どもと過ごした時間の長さ(メインで育児をしてきた親が有利)
  2. 別居後にどちらが子どもと同居しているか(なるべく子どもの生活環境を変えない方が望ましいので同居している親が有利)

つまり、子どもと過ごした時間が長く、かつ、別居後に子どもと同居している方が監護者に指定される可能性が高いのです。

私

監護者指定の詳細については、「【監護者指定】母親が有利というのは本当か」という記事をご参照ください。

例えば、子どもが2歳の時に、父が子どもと同居する形で別居した場合でも、それまでメインで子どもを監護していたのが母親であれば、②よりも①の観点を重視して、母親を監護者に指定する可能性が高いといえます。

しかし、母親が監護者指定の申立てをしたのが別居後3年後だとすると、父親の単独監護の期間が3年分積み上がっていることになりますし、父親のもとで子どもの生活は安定していますから、いずれの観点からも父親が監護者に指定される可能性が高いといえます。

こんなご相談が来ると、

私

3年前にご相談に来て欲しかったー!!

可能性、めちゃくちゃ低いけど、それでも監護者指定やりますか?

みたいなことになります・・・

私

監護者指定の申立ては早ければ早いほど良い、ということですね。

事例その3:調査官調査の報告書が出た後のご相談

これは、より細かい場面の話になるのですが、親権者や監護者をどちらにするのかが争われる場合、家庭裁判所調査官が調査を行います。

私

具体的には、当事者双方から個別に話を聞いたり、子どもの意向を聞いたり、家庭訪問をしたり、子どもが通う小学校や保育園等に話を聞いたり、といった調査をします。どんな内容の調査を実施するかは個別ケースごとに裁判官が調査官に指示します。

調査官は調査を行った後に、報告書を作成し、その中で「どちらが監護者(親権者)」に相応しいかについて意見を述べます。

調査官は調査のプロなので、よほどのことがない限り、裁判官も調査官の意見を尊重した決定を行います。

つまり、調査報告書で事実上の勝敗がつく、というわけです。

なので、

母

調査報告書に父を監護者にすべきって書かれちゃったんですけど納得いきません!

覆してください!

みたいな相談が来ても、

私

無〜理〜!!

みたいなことになります・・・

事例その4:判決や決定が出た後のご相談

極め付けはこれですね。

これは親権者や監護者の争いだけでなく、争い全般にいえることです。

検索すればなんでも調べられる時代の弊害でしょうか、弁護士に依頼せずにご自身で手続を進めようとする方は一定数いらっしゃいます。

ただ、やっぱり餅は餅屋。

弁護士に依頼してたらこうはならなかったでしょ・・・ということが往々にしてあるわけで。。。

私

なんで弁護士に依頼しなかったんですか?

妻

その方がいいと思ったんです!

私

裁判所からも弁護士つけろって言われませんでした?

妻

裁判所にも相手の代理人にもつけた方がいいって言われましたけど、でも、つけない方がいいと思ったんです!

からの・・・

私

ここはどうして反論しなかったんですか?

妻

相手の性格考えたら、反論しない方がいいと思ったんです!

でも、反論しなかったら裁判所も相手の言い分ばっかり認めちゃって!

納得いかないので控訴審で覆してください!

私

・・・無理!!!

みたいなね・・・

もちろん第一審の手続に誤りがあると判断されれば、控訴審で覆る可能性はあるのですが、弁護士がついていない場合には、裁判所も弁護士をつけることを勧めたり、より慎重に丁寧に手続の説明をしたりして、本人の手続保障を図ろうとするので、基本的には、

妻

弁護士つけた方がいいって知らなかったから、ちゃんとした主張ができなかったから、もう一度最初からやり直しさせてくださーい!

っていうのは通らないんですよ・・・

離婚相談のベストタイミング

いかがでしたでしょうか?

いや、さすがにもっと早い段階で相談するでしょ・・・

と思われるかもしれませんが、各人が離婚相談に来られるタイミングは本当にさまざまです。

ですが、上記のように手遅れな場合もあることを考えると、なるべく早いご相談をおすすめします。

私の考えるベストタイミングは、

私

離婚を考えたその時です!

まだ全然具体的ではなくても、この段階で相談に行けば、

  • 離婚する場合の手続の流れ
  • 離婚する場合のメリット・デメリット
  • 離婚する場合の注意点

などを聞くことができて、その上で自身の行動を選択できるようになります。

もちろん弁護士によっても言うことがさまざまだったりするので、複数の弁護士に話を聞いてみるのが良いと思います。

無料相談を実施している法律事務所も多いですし、ぜひ行動指針として弁護士を上手にご活用いただければと思います。

私

弁護士選びのポイントについては、「【離婚事件】弁護士選びのポイント」という記事で説明しています。

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