こんにちは、リコです。
パワーバランスが重要だというのは、こちらでも触れているとおり、常々感じているところなのですが、最近も痛感させられまして。。。
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パワーバランスを無視した結果・・・
パワーバランスを振りかざす私
ある日、調停期日がありました。
こちらは離婚を求められている側、法定の離婚原因は全くなし、別居期間は約1年(同居期間は20年以上)という状況で、先方が離婚条件を提示するにあたって、まずは双方の財産開示を行いたいというので、応じることにしました。
だけど、調停委員から伝わる言葉の端々から、
きっちり財産を半分あげれば離婚できるだろう。
という相手の思惑が透けて見えたので、
まさか財産半分で離婚できるなんて思ってないですよね?こっちは突然離婚突きつけられて、生活めちゃくちゃにされて、したくもない離婚の検討をさせられてるんですよ?どっちが強い立場にいるのかわかってますよね?パワーバランスをしっかり考えてくださいよ。
みたいなことを若干強めに言ったわけです。当然でしょ、みたいな気分で。
パワーバランスに振り回される私
その翌日、全く別の依頼者さんの件で、1通のFAXを受け取りました。
そちらはあれやれこれやれと言うばかりで、こちらの要求に一切応じないので、こちらも、◯◯という要求に応じてもらえない限りは、一切そちらの要求には応じません!
・・・因果応報ってこういうこと?
この件は、何を隠そう、私自身がパワーバランスを無視しまくってた案件です。私自身というか、パワーバランスに則った議論を何度提案しても、お客様に受け入れてもらえないので、仕方なくパワーバランスを無視して、こちらの要求はするけど、相手からの要求は一切無視するという態度になったわけです。その結果、
ほら、やっぱり。。。しかも、◯◯って、今までの話には出てこなかった要求じゃん。。。この調子だと、向こうは、△△や◆◆もって、どんどん要求を追加して、向こうの要求を全部こちらが応じない限りは、一切こちらの要求に応じてくれないんじゃないかな。。。
ということになってしまったのです。
そりゃそうですよね。この件では、こちらの要求に応じてもらえないと、こちらはすごーく困るのですが、あちらは要求に応じなくても何も困らないんですよ。この時点で、パワーバランスの差は明らかですよね。
しかも、ついでに言うと、あちらの要求にこちらが応じることで、こちらに生じる不利益というのも特にないんですよ。
であれば、あちらの要求にこちらが応じた後に、こちらの要求に応じる、という先方の態度も当然、というわけです。
交渉って
交渉って、やっぱりパワーバランスを無視してやることじゃないと思うんですよね。
そんなこと関係なく、私の要求を実現するのが、弁護士の仕事でしょ!
とか言われそうですが。。。そんなこと言われても、ねえ?
少なくとも、
ムカつくから相手の要求には一切応じないけど、私の要求はちゃんと応じさせて!
というのは無理だと思うんですよね。
こういうお客様に状況を理解していただくのも仕事のうちなのですが・・・精進するしかないですね。