こんにちは、リコです。
ご存知のとおり、「損切り」って株式投資とかで使う用語ですよね。
ですが、離婚事件をやっていると、「損切りって大事だなあ」と思うことがよくあります。
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「損切り」とは?
SMBC日興証券の「初めてでもわかりやすい用語集」によれば、
損切りとは、投資家が損失を抱えている状態で保有している株式等を売却して損失を確定させること
をいいます。
ですが、損失を抱えている状態を手放せないというのは、投資以外にも様々な場面で起こり得ることですよね。
「損切り」できない人
言葉は悪いかもしれませんが、様々なご相談を受けていると、
早く「損切り」した方がいいのに・・・!
と思う方が少なくありません。
例えば、
- 長年離婚したいと思っているのに、自分から家を出るのが癪で、相手が家を出ていくまでいつまでも別居しない人(注:相手が離婚に応じてくれない場合、まずは別居することが第一歩です。)
- ひどい暴力を受けて傷ついて、一刻も早く離婚したいと思っているのに、相手の謝罪がないからといって意地でも離婚しようとしない人
- 離婚するまで毎月高額の生活費を支払い続けなければならないのに、相手のいいなりになるのが嫌だと言って、意地でも離婚に応じない人
共通していえるのは、相手への憎しみや恨みなどから、自身にとってベストな選択ができないということです。
じゃあ、いつになったら、ベストな選択ができるようになるのかというと、1のケースでは、相手が家を出て行ってくれたとき、2のケースでは、相手が改心してくれたとき、3のケースでは、相手が自分の提示条件をのんでくれたとき、ということになります。
・・・それっていつなんでしょう?
支配欲が強いと「損切り」できない
当然ながら、相手の意思をコントロールすることはできませんので、相手がいつ自分の望む行動を取るかはわからない、という前提に立って、いつまで不満の残る状態を続けるかを判断しなければなりません。
ですが、「相手が〜すべき」「相手は私に従うべき」という思いが強い人ほど、適切な判断ができず、精神的・経済的な損失を抱え続けて(更に大きくして)しまうのです。
まさに、「株価よ、早く戻れ!」と念じて、下落し続ける株を持ち続けてしまうようなものですね。
「損切り」は常に重要
ここまで、離婚時における「損切り」の話をしてきましたが、これって結婚のときにもいえるなあ、と思いました。
例えば、
- 交際期間中に相手の無理!と思うような一面を見てしまったものの、交際期間が長いが故に、これまでの時間を無駄にできないとばかりに意地でも結婚する人
- 挙式の直前に到底受け入れられない相手の秘密を知ってしまったものの、キャンセル料等がもったいないので、とりあえず結婚してしまう人
- 早く結婚したいのに、結婚する気が全くない交際相手がいつか結婚してくれるかも、と思って付き合い続けてしまう人
1と2のケースは、結婚直後から、ほぼ確実に「結婚しなければよかった!」という大きな後悔(損失)を抱えることになります。
3のケースは、個人的には、それでも相手のことが好きならいいような気もしますが、結局は優先順位の問題でしょうか。
いずれにしても、自分でコントロールできない部分に惑わされず、何が自分にとってベストな選択かを考えることが重要ですね。