こんにちは、リコです。
面会交流の実施場所というのは、教育上の配慮とか、今ならコロナ感染リスクとの関係とか、色々と問題になることが多いです。
その中でも特に問題になりやすいのが、別居している親の実家です。
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別居親の心情
自分の大切な子どもを、自分の大切な両親に会わせてあげたいというのは、多くの人が持つ感情だと思います。
孫の顔を見せてあげたい!
また、子ども自身がおじいちゃん子やおばあちゃん子である場合にも、
もう長いこと大好きなおじいちゃんおばあちゃんに会わせてあげられていないな。会わせてあげたいな。
と思うのは当然だと思います。
そんなわけで、子どもと会える面会交流の機会に、実家の親にも子どもを会わせてあげたいと考える別居親は少なくありません。
同居親の心情
ところが、実家での面会交流を提案されると、拒否反応を示す同居親が多いのです。
一番大きい理由は、やはり子どもが戻って来なくなることへ不安だと思われます。
おじいちゃんおばあちゃんは、親よりも孫に甘く、子どもはおじいちゃんおばあちゃんに懐いている場合が多いので、おじいちゃんおばあちゃんの所に行ったら、もう帰ってこなくなってしまうのではないかと不安になってしまうのです。
義両親は、子どもをとても甘やかすので、実家で面会させると、甘い言葉で、子どもが「ずっとここにいたい。」と思うように仕向けるのではないでしょうか。
義両親と夫と3人がかりで引き止められたら、子どもは帰れなくなるのではないでしょうか。
また、「産後離婚を回避するために」という記事でもご紹介したガルガル期同様、母性本能によるところもあるのかなと思います。
別居した妻にとって夫は敵ですから、夫の味方である夫の両親は、当然妻にとっての敵です。
妻にとって、別居した夫の実家に子どもを連れて行くということは、敵の総本山に大切な我が子を送り込むようなものなのです。
件数は多くはないですが、夫が子どもと同居している場合には、妻の実家に子どもを連れて行くことに拒否反応を示す事例はあまり見かけません。
なので、別居している妻が夫の実家での面会交流に強い拒否反応を示すのは、いわゆる母性本能によるのかな、と。
実家での面会交流
別居親にとっては、酷ですが、まだあまり面会交流の実績がない時点では、実家での面会交流の提案はしない方がいいのではないか、というのが個人的な印象です。
面会交流は、子どもが小さいうちは、どこまで行っても、同居親の協力がないと実現できません。
そのような状況下で、いくら「子どももおじいちゃんおばあちゃんに会いたいはずだ」などという正論を主張しても、同居親が頑なになるだけです。
ただでさえ、最初のうちは、お互いの信頼関係(約束どおりに面会交流が実施できる/約束どおりの時間に子どもを返してもらえる)が構築できていないので、同居親は面会交流をさせること自体に不安を感じています。
その不安を少しずつ解除していっている状況なので、あまり早い段階で実家での面会交流を提案されてしまうと、揺り戻しが起こるといいますか、面会交流の実施自体への拒否反応が出てしまうことがあるのです。
なので、別居親にとっては辛い状況ではありますが、まずは自分自身がルールを守って子どもとの面会交流を重ね、同居親に、
面会交流=子どもにとって必要かつ良いもの
と思ってもらうことが、「孫の顔を親に見せてあげる」ための一番の近道になるのではないかと思います。