こんにちは、リコです。
このブログでは、あの記事やこの記事やこちらの記事など、様々なところで、
過去じゃなくて未来に目を向けよう
という話をしているのですが、日々離婚相談を受けていると、本当にこれが難しい人が多いです。
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恨みつらみはエンドレス
離婚協議は、長引く時は数年単位で長引くので、年単位のお付き合いになるお客様が結構いらっしゃいます。
大半のお客様は、依頼された当初は、相手への恨みつらみが溢れ出てくる状態のことが多いですが、調停や裁判などの手続の流れに乗って、ある程度時間が経過すると、だんだんと冷静になるのか、良くも悪くも相手に対する関心が薄れていくように思います。
だけど、一定数のお客様は、年数が経過しても、相手に対する怒りが収まることがなく、それどころか年々怒りを増幅させているように見受けられます。
怒りを増幅させる人
怒りが強い人は、何度も何度も同じ話をします。
ことあるごとに、
先生、夫はあの時こう言って、こういうことをしたんですよ!
そうですよね。
(もうこの話聞くの、何十回目ですかね・・・)
提出書面の確認を求めれば、
先生、夫はあの時こう言って、こういうことをしたんですよ!
そうですよね。でもその話は、前回提出した書面で既に主張してますよね。
全く違う手続の書面の確認を求めても、
先生、夫はあの時こう言って、こういうことをしたんですよ!
ええ、知ってますけど、この手続ではそれ全く関係ない話なんですよ・・・
もうとにかく、何の話をしていても、話の終着地点が必ず決まっている感じ。
しかも、散々恨みに思っているその内容が、ひどいDVをしたとか、誰の目から見ても明らかに夫が悪いと思えるようなものであればまだいいのですが、こういう人に限って、
それの何が悪いの?
って言いたくなるようなことで怒っていたりします。
なので、同じ話を延々と聞かされる上に、その内容に全く共感できなかったりします。
同じことを繰り返し言う理由
こういう人を見ていると、
よくそんな些細なことで怒り続けていられるなー。疲れないのかな?
と思ってしまうのですが、そもそもなんでそこまで繰り返し同じことを言い続けるのでしょうか?
考えられるのは、
- そのことを忘れたくない
- そのことを覚えていてほしい
ってことなのかな、と。
そのことを忘れたくないから、ことあるごとに話題にして自分の記憶に刷り込ませようとするし、代理人の弁護士を含め、周りの人にもそのことを覚えていてほしい、忘れてほしくないから、何度も何度も繰り返して、自分や周囲の人間の記憶に刻み込もうとしてるのかな、と。
結局幸せ・・・なの?
ここまで過去のある特定の出来事に意識を集中させるって、かなり難しい気がするのですが。
普通に生活していたら忘れてしまいそうな出来事に意識を集中し続けて、怒りの感情が消え去ってしまうのを必死に食い止めようとする。
それって何なの?そんなことして幸せなの?
とか思ったりするわけですが、でもそれをやっている本人は、きっとその出来事の記憶を手放したくないんですよね。
側から見たら、
そんなものとっとと手放せばいいのに。
と思うけど、それができれば苦労しないというか、表層でどう思っていても、深層心理では、手放したくないからこそ、呪詛のように何度も何度も同じ話をすることになるのだと思うのです。
だから、他人が
手放しなよ。
って言っても無駄だし、もう手放さないことが本人にとって一番望むことなんだ、それがその人の幸せなんだ、と思うことにしました。
そうやって割り切れば、怒りの矛先を向けられても、
こうやって私にそのことを覚えていてもらうことが、この人の幸せに繋がるのね。
と、温かい目で見守ることができますから。
とはいえ、
そんな些細なことで何回も何十回も同じ話されるこっちの身にもなって!
そんな小さいことにこだわり続けてるから、幸せになれないんでしょ!!!
という心の声もだだ漏れてくるので、もしお心当たりのある方は、
いつまでもこんなことにこだわって、私、何がしたいんだっけ?
と自問自答してみていただけると、幸いです・・・