こんにちは、リコです。
婚前契約というものをご存知でしょうか?
私はこれまで、
婚前契約書なんて、作ってもほとんど法的効力ないし、意味なくない?
って思っていたのですが、最近その考えを改めましたので、婚前契約についてご紹介したいと思います。
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婚前契約とは
婚前契約というのは、
結婚をする前に結婚に関する取り決めをしておき、契約書・覚書を作成しておくこと
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を言います。
日本ではあまり一般的な習慣ではないが、夫婦共有財産の範囲を厳密に決める傾向のあるヨーロッパなどの一部の文化圏では、広く行われている
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そうです。
婚前契約の効力
婚前契約についても、法律に反する内容や公序良俗違反の場合には、法的効力は認められません。
例えば、
- 別居期間が半年以上になったら離婚に応じなければならない
- 家事分担の約束を5回以上破ったら離婚に応じなければならない
- 100万円以上の借金を作ったら離婚に応じなければならない
- 別居期間が3年を超えない限り離婚はできない
- 1億円支払ったら離婚できる
- 子作りを求めた場合には違約金500万円支払う
- 不貞行為をしたら慰謝料1億円支払う
といったような規定は無効です。
他にも、例えば、
- 結婚後3年間は東京に住む
- いかなる事情があってもゴミ出しは夫が行う
- 子どもには私立中学を受験させる
- 性行為は週に1回とする
- 毎日必ず「愛している」と言い合う
- 夫の母親と同居する
- ◯歳までは子どもにゲーム機を与えない
などといった規定を設けることは無効ではありませんが、仮にこれを守らなくても、法的に強制することはできないですよね。
婚前契約の活用法
そんなわけで、弁護士的には、
どうせ作ったって、法的に強制できなければ意味ないじゃん。
と思いがちなのですが、そんな私の認識を変えさせたのが、歌手のSILVAさんのこちらの記事です。
SILVAさんは、この記事の中で、婚前契約書を作ってよかった点として、
- 契約書でこまかいことまで決めているからイライライすることがないし、結婚後も2人が大事にしたいことを維持できる
- ムダな喧嘩がなくなる
- 契約書の作成を通じてお互いの価値観をすり合わせられた
- 「価値観のベーシック」が作られることによって感動が増えた
といったことを挙げていました。
私は「価値観をすり合わせるにはどうしたらいいの?」という記事で、どうやったら価値観のすり合わせができるんだろうということをあれこれ考えてみたのですが、SILVAさんの記事を読んで、
婚前契約書を作ればいいんじゃん!!
となりました。
SILVAさんは、婚前契約書を作成するのに1年半かけたらしいんですよ。つまり、1年半かけてじっくりと価値観のすり合わせができたということです。
多分結婚にそこまで真剣じゃなかったり、本気で相手と結婚したいと思っていなければ、これだけの期間をかけて契約書を作ろうとしないだろうし、その過程でとっくに破局していると思うんですよね。
確かに結婚前に契約書を作るということで、どうしても離婚した時のこととか意識せざるを得ないので、心理的な抵抗はかなり強い気がするんですが、逆にいうとそこを乗り越えて契約書を作成するという最初の共同作業を行うことで、絆も増すのだろうなあ、と。
なので、婚前契約書って、円満な結婚生活へのリトマス試験紙的なものといえるかもしれません。
ちなみに、SILVAさんは、契約内容を毎年見直して更新しているのだそう。こうやって、定期的に価値観をすり合わせる機会を設けているということですね。
まとめ
婚前契約書というのは、作った後の効力よりも作る過程にこそ意義があるといえます。
結婚を控えているカップルの方は、年末年始の休みを利用して、婚前契約の内容について話し合ってみるというのはいかがでしょうか。
婚前契約書を作成する過程でしっかりと価値観のすり合わせをして、幸せな結婚生活を送る人が増えればいいなと思います。