こんにちは、リコです。
日々離婚事件を取り扱っていると、
自分のことでしょ?もっとがんばってよ!!
って言いたくなる依頼者さんが多いので、改めて離婚の大変さを強調して、
離婚しちゃおっかな?
みたいなノリで離婚しようとする人の出現防止を試みたいと思います。
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離婚は大変!
みなさん、ご存知ですか?
離婚って、実はめちゃくちゃ大変なんですよ?
なぜかっていうと、基本的に全ての事項について、相手に同意してもらう必要があるからです。
離婚したいほど嫌な相手ですよ?
その時点で当然感情的に相当拗れているわけですよ。
その相手に全ての事項について同意を取り付けることがどれだけ難しいかは想像に難くないと思います。
総論として大変な理由は上記のとおりですが、具体的にどういうところが大変なのか見てみましょう。
とにかく時間がかかる
そんなわけで、離婚協議というのは、基本的には離婚やそれに付随する条件について合意を形成するための話合い、ということになりますが、双方が都合よく同じ気持ちでいることなんてそうそうないわけで。
そうすると、必然的にすごく時間がかかるんですよ。
手続的には、協議がダメなら調停、調停もダメなら裁判、という形で進んでいくわけですが、それぞれの手続に年単位の時間がかかることもザラにあります。
また、法律上の離婚原因がない場合には、それなりに別居期間も稼がないといけないので、人によっては、3年、5年といった時間が必要になることもあります。
別居期間が必要になるメカニズムは「【離婚したい】離婚訴訟の戦い方」という記事で解説しています。
自分が不貞行為をしていたりする場合は、もっと時間がかかることになりますよ。この辺りは「好きな人ができたので離婚したいという人へ」という記事で解説しています。
誹謗中傷合戦になりがち
離婚したい側としては、離婚した方がいいということを相手や調停委員、裁判官にわかってもらう必要があるので、いかに離婚したいかを力説することになります。具体的に、相手のどういうところが嫌か、どんなことをされて嫌だったかなどなど主張する必要があるんですね。
そうすると、当然、ブーメランくらいますよね。
お前だって俺には小遣い月3万円しかくれなかったくせに、自分は月に何度も3000円以上するランチ食って、ブランド品買い漁ってただろ!
とか
俺が風邪で寝込んでるときに、心配するどころか「使えない奴」って言っただろ!人として最低なのはどっちだ!
とか
稼ぎだって大したことないくせに、家事育児も全然手伝わなかったじゃない!
とか、言い返されるわけですよ。
相手が離婚したくない場合は、本当は正面から言い返しちゃダメなんですけどね。。でも言い返したくなっちゃいますよね。。
言い返しちゃダメな理由は「【離婚したくない】離婚訴訟の戦い方」という記事で解説しています。
そうすると、当然嫌な気持ちになって、メンタル削られますよね。
思ってる以上にお金がかかるしお金が減る
当然ではありますが、離婚してひとりになったら、相手の収入に頼ることはできなくなるので、経済レベル下がりますよね?
この辺りは、「離婚しようと思ったら、これだけは理解しておいて?」という記事で解説しています。
だけど、なぜか離婚後も結婚中と同じかそれ以上の生活レベルを維持できると考えている人が意外といます。
そういう人にとっては、離婚協議の中で予想外に弁護士費用がかかったり、もらえると思ってたお金がもらえなかったりするので、離婚したい気持ちにブレーキがかかることもあり得ます。
宿題が多い
意外と意識されていないのがこの点かと。
当事者同士で話し合っているだけならともかく、調停とか裁判になると、とにかく宿題が多いんですよ。
次回までに離婚したい理由を書面にしてきてください。
次回までに面会交流させたくない理由を書面にしてきてください。
次回までに被告の第1準備書面への反論をお願いします。
次回までに双方財産資料の開示をお願いします。
とか、こんな感じで、毎回何かしらの宿題が出されることが多いんですよ。
そして、いくら弁護士を代理人につけていたとしても、弁護士だって依頼者から内容を教えてもらったり、必要な資料を出してもらったりしなければ、書面を作成したり、資料を開示したりすることはできません。
なので、依頼者本人が対応しないといけないことがたくさんあるわけです。
しかもその内容が、嫌な記憶を思い出して書面にまとめるといった作業を必要とすることもあるので、取り組むこと自体かなり苦痛を伴うことも多いわけです。
投げ出したくなりがち・・・
そんなこんなで、離婚協議というのはとっても大変なので、こんな人たちが出てくるわけです。
辛すぎてもう無理です!
どうせわかってもらえないなら、もうやめたいです!
仕事が忙しくて時間ありません!
しかもこれ、不思議なことに、自分から離婚したいと言って事を起こした側の人に多いんですよ。
いやいや、離婚したいって言い出したのあなたでしょ?自分から言い出したんだから、もうちょっとがんばってよ!自分のことでしょ?
って言いたくなっちゃいますよね。。
自分は離婚したくないのに相手から調停を申し立てられて、応じざるを得ない状況の人が言うならまだわかるけど・・・
しかも、
もうこれ以上色々させられるの嫌なので、とりあえず離婚だけさせてくれませんか?
みたいなことを言われたりすることもあるわけで、
だから、その離婚っていう結論を得るために必要な作業をやれって言ってるんでしょうが!それをやりたくないから離婚させろとか、ふざけてんの?
とか言いたくなっちゃいますよね。。
もちろん言葉を選んでめちゃくちゃオブラートに包んで伝えますよ?
もう一度言いますが、離婚は大変!
いかがでしたか?
離婚の大変さが伝わったでしょうか?
これを見ても、
やっぱり離婚したい。
そのために必要なことならなんだってやるわ。
と思うようであれば、迷わず離婚に進んでください。
代理人としても全力であなたの離婚をサポートさせていただきます。
だけど、
え、こんなにやることあるの?めんどくさ・・・
とか思うようであれば、今はまだ離婚すべきときじゃないかもしれません。
めんどくさいとか、忙しくて時間がないと思うのであれば、そこまで離婚したいと思っていないということだからです。
時間がないという方は、こちらの動画がオススメです!
なので、ご自身の中で、離婚が優先順位の最上位に来るまでは、安易に離婚に踏み切らない方が良いかと思います。