こんにちは、リコです。
今日は離婚したい人に向けて新しい対応策を思いついたので、これについて書いてみようと思います。
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この記事の対象者
ずばり、不倫がバレて有責配偶者となってしまった方に向けたご提案です。
有責配偶者というのは、自ら離婚の原因を作ってしまった配偶者のことをいいます。
より正確にいうと、有責配偶者で、かつ、離婚したい人に向けたご提案となります。
有責配偶者の悲劇
まず、大前提として、有責配偶者になってしまうと、
離婚したくなくても簡単に離婚させられてしまうし、
離婚したくても何年も離婚ができません。
有責配偶者になってしまうとどんな悲劇が待っているのか気になる方は、こちらもお読みください。
何年離婚ができないのかについては、裁判官によっても判断が異なりますし、未成熟子がいるかいないかでも大きく変わってきますので、一概には言えませんが、どんなに短くても5年以上、長ければ10年とか20年近く(未成熟子が成熟するまで)別居期間がないと、離婚が認められません。
離婚が認められなければ、その間は当然再婚できませんし、新しい恋人を作れば新たな不貞行為と評価されるおそれもありますし、自分が婚姻費用(生活費)を支払う側なら毎月支払い続けなければなりませんし、婚姻費用(生活費)を支払ってもらう側なら支払ってもらえません。
別居からかなり長期間経過してから恋人ができた場合には、すでに婚姻関係が破綻しているとしてそもそも不貞行為と評価されない場合もあり得るのですが、じゃあどのくらい期間が経過した後なら問題ないのかというと、これも全体的な事情や判断する裁判官によって変わってきますので、籍を抜いていない以上やはり新しい恋人を作ることにはリスクが伴います。
つまり、離婚したいのに離婚できず、【離婚したい相手に婚姻費用(生活費)を支払い続け】or【夫婦であれば当然受け取れるはずの婚姻費用(生活費)を支払ってもらえず】、再婚はおろか新しい恋人を作ることもできない地獄のような時間が5年も10年も続くことになるわけです。
離婚したい場合の対応策
そんな悲劇の有責配偶者が離婚をしたければ、採れる選択肢は、基本的に2つです。
① 相手の言い値で離婚してもらう
② 地獄の時間を耐え抜く
①はお金、②は時間を犠牲にする方法です。
ただし、①はそもそも配偶者が満足する程度のお金をもっていることが必要で、かつ、配偶者が条件次第では離婚を考えてもいいと思っていることが必要ですので、
1兆円支払ってくれるなら離婚してあげる!
とか
お金の問題じゃないんだ。俺は君を愛している!だから一生君と離婚する気はない!!
みたいな場合だとそもそも採り得ない選択肢ということになります。
自分がお金を持っていなくて、配偶者がかなりのお金を持っているような場合には、本来であれば多額の財産分与が見込めますので、財産分与を請求しない代わりに離婚に応じてくれ、と交渉することもあります。
そうすると、①が採れなければ、②しか選択肢はないので、ひたすら地獄の時間を耐えるしかないわけです。
新たなご提案
そこで、ふと思ったんですよね。
どうせ何やっても離婚できないなら、逆に復縁方向に動いたらいいのでは?
と。
「新たな」というのは、あくまで私が今回「閃いた!」と思ったからこう表現しているだけで、すでに多くの弁護士が同じことを考えて同じアドバイスをしていると思いますので、そこはご了承ください。
新たなご提案の根拠
よくよく考えてみると、復縁方向に動くことってそんなにデメリットないんですよね。
不倫をされても離婚したくない配偶者というのは、
あいつの思いどおりに動いてたまるか!離婚しないことで制裁を与えてやる!
とか思っていることが多いんですよ。
だから、逆に素直に不倫を認めて、謝りたおして、
本当にごめんなさい。私を許して!あなたと別れたくない!!
とか言えば、
え、この状況で離婚しなかったら、むしろあいつの思いどおりじゃん。それにさんざん不倫しといて、今更別れたくないとかウザ・・・
って思われて、案外すんなり離婚方向に話が動くのではないかと。
人って追いかけられると逃げたくなりますもんね・・・
そうなったら、
ラッキー!早く離婚できる!
なんて本心は隠し通して、
離婚なんて嫌!・・・でも、あなたがどうしても離婚したいなら、受け入れるしかないわよね。不倫した私が悪いんだもの・・・
とか言いながらちょっとでも有利な離婚条件を引き出せばよいわけです。
逆に
これだけ反省してるんだし、許してやるかあ。
となって、婚姻関係を継続することになった場合でも、不倫がきっかけで別居が始まったケースよりもトータル短期間で離婚できる可能性があります。
というのも、一度不倫が発覚しても、それを配偶者が許して婚姻関係を継続すると、その後別の理由で別居が開始された場合には、
前に発覚した不貞行為については、一度許してるでしょ。今回の別居のきっかけは、喧嘩の際にあなたが暴言を吐いたことだから、不貞行為は関係ないですよ。
などと判断される可能性があるのです。
もちろん、復縁してからある程度(2、3年以上くらい?)は年数が経過してから、離婚に向けた行動(=別居)を開始する必要がありますし、その間は離婚したい下心を隠して嫌いな配偶者との婚姻関係を継続する必要があります。復縁してから別居までにどのくらいの期間が必要かも一概には言えません。
復縁から別居までの期間が短ければ、それだけ不倫自体が別居のきっかけであると判断される可能性は高くなると思いますが、逆にどれだけ期間が長ければ、有責配偶者ではないと判断してもらえるのかは、やっぱり裁判官次第としか言えないですねー。
ですが、この期間を乗り切ったうえで、もっともらしい理由を見つけて別居すれば、晴れて有責配偶者ではなくなり、支払ってもらう側なら堂々と婚姻費用(生活費)も請求しつつ、通常ルートで離婚を請求することができるようになりますので、例えば有責配偶者のまま離婚を求めて10年別居する必要があったところを、復縁3年+その後の離婚協議3年=6年に短縮できる可能性があるのです。
つまり、配偶者の反応がどちらに転んでも、有責配偶者のまま離婚を求め続けるよりは、早期に離婚できる可能性が高い、ということですね。
新たなご提案のデメリット
とにかく高度な演技力が必要とされるところでしょうか。
本心を見抜かれてしまったら、意味がありませんので。
実際には、本当に離婚したくなくて、不倫を許してもらってやり直すことになったものの、結局うまくいかなくて離婚することになったけど、そのときには有責配偶者としては扱われなかった、というケースが多いです。
本心を隠し通して計画的に復縁して離婚できた人ってどのくらいいるんですかね・・・
まとめ
離婚したいけど不倫がバレてしまい、有責配偶者として簡単に離婚ができなくなってしまったそこのあなた、逆に
もう一度夫婦としてやり直したいの
と懇願してみましょう。
それで相手が
やり直したいとか何言ってるんだ!お前が離婚したくないなら逆に離婚してやる!
ってなれば、早期に離婚することができますし、
わかったよ。やり直そう。
ってなった場合でも、しばらく復縁した上で、もっともらしい理由をつけて別居して離婚を求めれば、有責配偶者扱いされずに短期間で離婚できる可能性があります。
本心を隠し通す強い覚悟と、どうしても離婚したいという確固たる思いのある方は、
逆に復縁方向に働きかけることで、早期離婚が実現できるかもしれません。
内心は離婚のために計画的に復縁したとしても、その後に気持ちが変わって婚姻関係を継続すれば、不倫発覚というトラブルを乗り越えて夫婦の絆が強まった、みたいな形になるので、それはそれでめでたいことですよね。