こんにちは、リコです。
メリークリスマス!いかがお過ごしでしょうか?
クリスマスだろうがなんだろうが、離婚や男女関係の相談は尽きません。
男女関係が最高潮に盛り上がるこの時期に、男女関係の終わりに発生しやすい慰謝料請求について書いてみたいと思います。
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慰謝料の相場
ぶっちゃけてしまうと、私は慰謝料請求に関する相談が苦手です。
その理由は、慰謝料の相場が低いために、相談者様の感情との釣り合いが取れないから。
不貞行為についての慰謝料請求の相場はせいぜい100万円前後、相当悪質かつそのために離婚に至ったような場合でやっと200万円程度です。
結婚制度で保護された配偶者からの慰謝料請求がこの程度なので、既婚者に騙された系のご相談の場合には、よくて数十万円、既婚者だとわかった後も不貞を継続したとか、既婚者だとわかって当然の状況だったとか、そもそも既婚者だということはわかっていたとか、個別の事情によっては数万円、下手するとそもそも慰謝料請求が認められないこともあり得ます。
そうすると、多くの人にとっては弁護士に依頼しないで裁判を起こすことは現実的でないので、裁判を起こす場合の弁護士費用等を考えると、たいていの場合は費用倒れになってしまうんですよ。
だけど、慰謝料請求の相談に来る時の相談者というのは、相手に騙された、酷い目に遭わされた、といった怒りが最高潮に達している状態なので、費用倒れになるから訴訟提起はオススメできないと伝えても、納得していただくのが難しいのです。
費用倒れになっても慰謝料請求をしたい理由
そもそもなんで、費用倒れになってもいいから慰謝料請求をしたいと思うのでしょうか。
その理由はたいていこんな感じです。
相手に自分がしたことがいかに悪いことかを分からせたいんです!
相手の悪事を裁判で明らかにしたいんです!!
相手に反省させたいんです!!!
だけど、これ、絶対にオススメできません。
費用倒れの慰謝料請求をオススメしない理由
なぜかと言うと、
そんなことしても相手は絶対に反省なんかしないから
です。
裁判なんか起こしやがって、まじめんどくせー女だな。余計な金かけさせやがって。
わかったよ、金払えばいいんだろ、払えば。
とか思われるのがオチです。
しかも裁判で認められるのがせいぜい数万円から数十万円程度だとすると、たいしたダメージにならないことも多いので、相手としては、お金を払ったらそれで終わりです。
裁判を起こした側としては、意を決して弁護士費用を支払って裁判を起こしたにもかかわらず、
- 相手は反省するどころか裁判を起こす方が悪いみたいな態度
- 相手から受け取れるお金はすずめの涙
- 多額の弁護士費用負担
・・・全然良いことなくないですか?
しかも、裁判は基本的に請求する側が立証責任を負うので、いくら酷い目に遭っていたとしても、その証拠が残っていなければ、相手の悪事を客観的に明らかにすることも、相手の行為が「悪事」であると裁判所に判断してもらうこともできません。こうしたリスクを乗り越えて慰謝料を勝ち取ったとしても、結果は上記のとおり。
冷静な判断を
お金の問題じゃないんです!損したっていいから、彼を訴えたいんです!!
と仰るそこのあなた。
裁判をした結果、あなたにも落ち度があるとか判断されて、すずめの涙の慰謝料しか受け取れなかったとしても、快く弁護士費用を支払えますか?
騙されるお前が悪いんじゃん。
みたいなクズ男のために、ご自身が数十万円損する事態を本当に受け入れられますか?
騙されたとわかった直後は、相手への怒りで冷静な判断ができなくなっています。
ですが、慰謝料は、騙されたとわかってから3年間は請求することができます。
なので、怒りに任せて裁判を起こすのではなく、一度冷静になってから、本当に裁判を起こすべきかを検討することをオススメします。