こんにちは、リコです。
最近は、ボイスレコーダーなどを持っていなくても、スマホで簡単に録音ができますよね。
そのためか、夫婦喧嘩の際に録音している人がかなりいて、我々弁護士もその録音を聞く機会がわりとあります。
今回は、そんな夫婦喧嘩の録音から考えた、価値観のすり合わせに必要なことについて書いていこうと思います。
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すれ違い続ける会話
そんなわけで、最近もとある夫婦の夫婦喧嘩の録音を約3時間分(喧嘩5回分)聞いたのですが。
なかなかしんどい作業でした・・・
もうどこまで行っても平行線。
お互いが感情的になっているので仕方ないのかもしれませんが、双方とも自分の主張を絶対に曲げず、相手の言うことは理解できないの一点張り。
「会話、成立してますか?」という記事では、キャラクターの問題としてとにかく人の質問に答えない人について書いてみましたが、それとは違うんですよね。
会話のキャッチボール自体はできていて、会話としては成立しているのですが、お互いが自分の主張と相手の批判しかしないので、永遠に折り合いがつかない感じ。
価値観の違い過ぎる夫婦
もともとこのご夫婦は、お互いの家族の属性からして、価値観が合わなさそうなことは一目瞭然なんですよ。
エリート官僚一家と商売人一家みたいな、いかにも分かり合えなさそうな。
そもそもなんでこの二人が出会ったのかな?
みたいな。
だから、今更価値観が違うから離婚だとか言われても、
そんなの結婚前からわかってたでしょうよ!
という感じなわけです。
でもだからこそ、一生出会わなさそうな二人が出会って結婚したのは必然だったのでは、という感じで雰囲気とかすごくお似合いなんですよ。
ストライクゾーンの狭い二人がお互いにどストライクだった、みたいな。
お互いのことすごくわかり合っている気もするし。
あくまで私が勝手に思っているだけなので、本人が知ったら怒ると思いますが・・・
ということで、お客様は離婚に向けて爆走中なのですが、個人的には、
すごくお似合い夫婦だから離婚しなきゃいいのに・・・
と思ってるんですよね。
価値観をすり合わせるためには
なので、勝手に夫婦喧嘩の内容から、
どうすれば二人は復縁できるのかな。
とか一生懸命考えてみたりして。
あくまで脳内作業です。現実には、お客様のご要望どおり、離婚に向けて仕事してます。ちょっと悲しい・・・
ここでまず、価値観をすり合わせるにはどうしたらいいかというと、次のステップを踏む必要があると思うのです。
- 相手の価値観を知る
- 自分の価値観との違いを認識する
- 二人がうまくやっていく方法を考える(違いは違いのままでも問題ないのか、お互いが譲り合って違いを埋める必要があるのか等)
この観点で見ると、折り合いのつかない夫婦喧嘩は、
- 自分の主張を押し付け合い(相手の話を聞こうとする姿勢がない)、
- 自分と合わない相手の意見は頭ごなしに否定する(相手の意見を尊重する姿勢がない)
ので、ステップ1、2がクリアできていなくて、そもそも価値観をすり合わせられる状況にないんですよね。
なので、逆にいうと、価値観のすり合わせを行うためには、
- 相手の話を聞こうとする姿勢
- 相手の意見を尊重する姿勢
が不可欠といえます。
このご夫婦にも、もうちょっとこういった姿勢があればなあ・・・
なんて思ったりしますが、多分本人に伝えたら、
私は十分に相手の話を聞いてるし、尊重もしてます!
って言うんだろうな。。。
ああ、もったいない・・・
まとめ
価値観のすり合わせには、大前提として、
- 相手の話を聞こうとする姿勢
- 相手の意見を尊重する姿勢
が不可欠です。
現在、配偶者やパートナーとの話合いがうまくできないという方は、改めて自身にその姿勢があるかどうかを確認してみてください。
相手の言動は、あなたの心の状態を写す鏡です。
鏡の法則については、「離婚の時でも夫婦は似た者同士」という記事をご参照ください。
相手が全く話を聞いてくれないから話合いができないと嘆く方は多いですが、あなた自身は相手の話を聞こうとしているでしょうか?
相手を変えることはできませんが、あなた自身が変わることで、相手の言動が好転する可能性は十分にあると思います。