こんにちは、リコです。
株式等の投資をしている人は、なるべく高値の時に売りたいって思いますよね。
これ、離婚も同じなんですよね。
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離婚を突きつけられた妻の脳内
「【離婚紛争】男と女、合理的なのはどっち?」という記事にも書いたように、女性は、離婚に際して金銭的にお得な選択をしようとします。
つまり、いつ離婚に応じるのが自分にとって一番得なのか?ということを考えるわけです。
だけど、このタイミングの見極めが結構難しいんですよね。
「離婚を突き付けられたら意識すべき3つのこと」という記事にも書きましたが、別居直後のパワーバランスは、圧倒的に妻の方が強いので、夫は好条件を提示することが多く、別居期間の経過とともに、だんだん条件を下げていきがちです。
だけど、妻の脳内では・・・
夫にはもっと隠し口座がある気がする!
あれだけ羽振りが良かったんだから、夫は何億もお金を持ってるはず!!
夫の財産=私がもらえる財産はもっと多いはず!!!
となって、なかなか早い段階では離婚に応じられないんですよ。
実際は・・・
それで、調停や訴訟にもつれ込むわけですが、その先は人によって明暗が分かれます。
早期離婚に応じなくて良かった場合
最終的に訴訟になって判決で離婚するとなると、財産分与も原則に則ってきっちり2分の1です。
だけど、訴訟になれば、調査嘱託という制度(裁判所が直接金融機関等に対し財産の有無を調査できる制度)が使えるので、夫が協議段階で財産を適切に開示していなかったようなケースでは、当初の提案よりも財産分与の金額が跳ね上がることがあります。
協議段階では、夫側はなるべく2分の1よりも有利に見える条件を提示してくるのですが、よくよく検討すると全然有利じゃないじゃん!ということもよくあります。
早期離婚に応じた方が良かった場合
反対に、夫が協議段階で財産を適切に開示した上で2分の1よりも有利な条件を提示していたようなケースでは、調停や訴訟と手続が長引くことによって、結果的に当初の条件よりも悪い条件で離婚になってしまう恐れがあります。
調査嘱託が使えるとしても、基本的に隠し財産や隠し口座のありかについては妻が主張しないといけません。
隠しているのは夫なのに理不尽な感じがしますが、そういうルールです。
で、妻としては、隠し口座がありそうな金融機関の目星をつけて、調査嘱託を申し立てるわけですが、その金融機関に夫の口座はなくて、結局隠し口座を見つけられなかったということは往々にしてあります。
また、口座は見つかっても、妻が思っているよりも残高が異様に少ないということもあります。
特に夫が会社を経営しているような場合、会社の経費で羽振りの良い生活をしていることが多いため、羽振りの良さがそのまま財産分与額に直結しなかったり、離婚時点においてはそもそも会社の経営状態も悪化してて夫に全然お金がなかったり、ということもあり得ます。
投資やギャンブルと同じ?
そんなわけで、誰も株価の動きを正確に予想できないように、離婚届の売値の高低も事前に正確に見極めることはできません。
当初の条件提示の段階で、のちに隠し口座が見つかるかどうかは分かりませんし、調査した結果隠し口座が見つからなかった場合に当初の好条件に戻したいということもできません。
もちろん夫がOKすればできますが・・・
なので、お客様には、きっちり2分の1かどうかはともかく、自分の中で、
この金額を払ってくれるなら離婚してもいい
と納得できる金額をクリアしていれば、当初の条件提示の段階で離婚に応じることをオススメしています。
他方で、
夫は嘘をついている気がする
という不信感を拭えない方に対しては、金額が下がる可能性はあるけれども、きっちり財産を開示させることのできる裁判手続をオススメしています。
結局のところ、離婚届の最高値がいつかということは誰にも分かりませんので、なるべくご自身が納得できるタイミングを選んでいただければと思います。