こんにちは、リコです。
世の中には、
うわっ!何この人、めっちゃ図々しい!!
って思う人、いっぱいいません?
離婚事件を扱っていると、そういう人にたくさんお目にかかるんですよ。
もちろんご本人にその自覚はないと思うのですが、離婚協議は、最終的にはお金が絡む話し合いなので、どうしても1円でも多く取りたいという気持ちが強くなってしまって、客観的に見ると図々しい感じになってしまうんだと思うんですよね。
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図々しいと思う瞬間
この記事やあの記事でもお伝えしているとおり、離婚協議においてはパワーバランスというものがとても重要になってきます。
例えば、どうしても離婚したいけど相手が離婚を拒否しているという場合、目的を達成するためには、
- 相手の要求どおりのお金を払う
- 離婚が認められるまで別居期間を稼ぐ
のいずれかが必要になってきます。
この場合、別居期間がまだ全然足りない時点では、離婚したい側はパワーバランス的にとても弱い、ということになりますよね。
だって、十分な別居期間まで待てないなら、相手の言い値でお金を払うしかないわけですから。
ちなみにどのくらい別居期間が必要か知りたい方は、「どのくらい別居したら離婚できるのか問題」という記事をご参照ください。
だから、離婚したくない側からすれば、
今めっちゃ金取れる・・・!!
ってなるわけです。これは当然の感情なので、この時点で図々しいと思うことは特にありません。
まあ実際には、いくら離婚したいと言っても、実際に支払える金額には限界がありますし、相手の言い値をポンと払える人なんてそうそういないので、離婚したい側もある程度別居期間との兼ね合いで、納得してもらえるラインを探していくわけです。
そんなこんなで協議を続けていると、どこかの段階で、離婚したい側が、
思い切って清水の舞台から飛び降りたんだなー!!
っていう高額の条件を提示してくる場合があるんですよ。
そうまでして離婚したいのね・・・
って感じの。もう全財産投げ打ちます、みたいな。
その時です、その時ですよ!
夫はもっとお金払えると思うんですけど。
・・・これだけ散々搾り取るのに、まだ足りないの???
気持ちはわかるけど・・・
ここに至るまでには当然、双方の収入状況や財産状況などを踏まえて、裁判になったらこのくらいの金額になる、それに比べてどのくらい有利になる、ということは説明済みです。
その上で、相手の提示してきた金額は、限界値ギリギリであろうことも伝えています。
もちろん、この状況に至るまでには、当然辛い思いや悲しい思いをしていて、だからこそ相手を許せなくて、それがこういう図々しい感じとして出てしまうんだろうな、というのはわかるんですよ。
わかるんだけど、それにしても、ねえ・・・?
お天道さまは見ている
そんなわけで、いくらなんでも欲かきすぎでしょ!という場合には、
- 依頼者に納得してもらう
- 依頼者の欲を相手にぶつける
の二択になるわけですが、後者の場合、やり過ぎると相手が、
せっかく頑張った条件提示したのに、なんだよ。もう短期離婚はあきらめるわ。その代わり、余計な金は一銭も支払わないからな!
ってなことになりかねないので(その場合には、時間はかかるけどもらえる金額が低くなって、結局依頼者さんの満足にはつながらないので)、なんとか依頼者さんに納得してもらいたいんですよね。
それで、私の場合は、
- 現在相手から提示されている条件がいかにお得か
- 仮に相手が条件を撤回してしまった場合にどうなるか
を力説するくらいしか脳がなかったのですが、最近、また私の尊敬する大好きな弁護士がこんなことを言っていまして・・・(なぜ「また」なのかは、こちらの記事をご確認ください。)
これ以上欲をかきすぎると、お天道さまに嫌われちゃうわよ。
またまたスピリチュアルっぽいですが、依頼者さんも妙に納得していまして。
お天道さまはともかく、やっぱり何事もやり過ぎはよくないですよね。
慰謝料請求なんかも、相場は100〜200万円程度なのに、1000万円とか請求すると、
そんな多額な要求するなんて図々し過ぎ。公序良俗違反で無効ね。
とか言われたりしますし。
結局ある程度まではこちらの言い分に分があったとしても、度を超えると流石に天からも見放される、ということはあると思うんですよね。
なので、またまたその弁護士の言葉に感銘を受けた私は、次また同じケースに遭遇した場合には、
お天道さまに嫌われちゃいますよ。
って言ってみよっかなーとか思ったりしてます。・・・引かれちゃいますかね😅